2002/12/22 有馬記念

このページのトップにも書いてあるように、私にとって有馬記念は特別なレース。じっくり考えるレースではなく、夢を見せてもらうレースなのだ。過去を振り返りながら来年への希望の光を灯す。そんなレースであってほしい。
さて、今年は2度続きの年だったように感じる。そんなサイン読みをしたらキリがないが、近いところではデットーリのJC連勝、福永の2歳2週連勝などなど、ウソー?という結末でしめくくられてもおかしくはない。例えば「古馬相手G1、2連勝のファインモーション」とか、「2年連続有馬の栄冠、蛯名のノーリーズン」とか、「2年連続SS産駒勝利、コイントス(エアシャカール?フサイチランハート?)」とか、「まさかまさかの2年連続2着、アメリカンボス」とか・・・。とりあえず、人気の4頭のうち最低でも3頭は負けるのだから、それを頭に入れて予想してみたい。
あ、そうそう、馬場状態は最悪。十分に荒れる要素もある。
個人的にはタニノギムレットが・・・という思いは強い。それから、サンライズペガサス、サンライズジェガー・・・、好勝負できるはずの馬がターフに現れないのも淋しい。

1シンボリクリスエス
今年はペリエのG1勝ちがまだない。それを考えると「やっぱり去年勝ちすぎたんじゃないの?」という神様の声が聞こえるように、調教は最悪。コイントスに先着される有様。やはり目標がJCだっただけに、ここでは明らかに調整が行き届かず、勝ち負けまでも苦しい可能性も否定できない。実際にクリスエス産駒は2500は厳しいはずで、強い強いとは言われつつも菊花賞回避(距離面不安?)やJC出遅れなど不安な点が多いのも事実。最後のインタビューがペリエで素直に喜べるか?>ALL

2コイントス
河内の引退表明で密かに燃えているかもしれない神様岡部。土曜日はいいレースが多かった。SS産駒ということも手伝って印はつけてもいいだろう。幸い人気もないようだし、なぜか中山との相性のよさもあまり謳われていない。逃げ馬が不良馬場でどんどんスタミナ切れしたら追い込みの神様岡部の出番かな。前走アルゼンチン共和国杯は同じ中山2500で2着。時計はすこぶるいい。同じく日経賞も3着。

3ヒシミラクル
菊花賞馬がくることが多いこのレース。去年もマンハッタンカフェは菊花賞馬。ただ、決定的に違うのがかたやSS産駒とかたやサッカーボーイ産駒ということであろう。だいたいこの馬が有馬を征するというのもあまり想像つかないし、角田のインタビューも同様。末が切れるだけでは中山2500には対応できないはず。位置取りを誤った瞬間に勝ちは遠のいていくだろう。

4エアシャカール
JCの12着でもう復活はないと見た。いくら有馬に強い横典でも終わった馬ではいかんともし難いだろう。相変わらずのジリ脚でこの馬場ではどうにもならないのではないだろうか。SS産駒とは言ってもあまりにも復活劇は出来過ぎじゃなかろうか。オグリの興奮は1度でいいと思うのだ。

5テイエムオーシャン
昨年の6着でまだ余力はありそうだったが、4歳牝馬で冬に勝つというのがちょっと想像できない。ついでに本田で1年を締めくくるのも非常に納得がいかない。気になるのは馬体重だが、札幌記念と同じ470キロ後半だったら何かあるかもしれず。繰り返し書くが、ダンシングブレーヴ産駒の血は大好きである。

6ノーリーズン
最大の注意は蛯名だろう。あれよあれよで掲示板なんてことも考えられなくはない。ただ、いくら有馬に強いブライアンズ産駒とは言っても、この馬の母父はミスプロ。2000以上になると途端に負け出すのはその血のせいと言っても過言ではないだろう。ギムレットに勝ったあのスピードもミスプロ譲りという気さえする。さて、天候と馬場状態をどうやって克服するかだな。

7アメリカンボス
あり得るか?いや、あり得ない(反語)。もしまた2着なら来年は全て江田照から流すことにする(笑)。ズブいのに1800で3着と謎の馬のラストラン。どんな演出が待っているのだろうか。ちなみに本賞金だけならメンバー中3番目。ついでに父キングマンボは2500あたりがバッチリである。

8タップダンスシチー
ゴーステディやスエヒロコマンダーがいなくなったこのレースでの哲三の逃げがどう出るか。もしかしたらこの馬のスタミナを考えてものすごくスローにするかもしれないし、ハイペースだったAR共和国杯の3着を信じて大逃げなんてこともあり得る。どっちにしても、こわいのはこの馬場。差し馬、追い込み馬がモタついてどうにもならなくなったときに前残りの可能性がある一頭ということになるだろう。1着はないにしても、持っている時計は驚異。

9ジャングルポケット
トニービン産駒が中山と相性が悪いのは周知の事実。この馬もそうである。前年の年度代表馬が連に絡んだ例というのは非常に少ない。現にこの馬は夏に長い休養を余儀なくされたこともあり、今年未勝利。調教も万全ではなく、不安が残る。明るい材料は、藤田が乗り替わりで非常に成績がいいことや、この馬場での母父ヌレイエフの適性だろうか。おそらくスタミナならばナンバー1だろう。

10イーグルカフェ
未だに理解できないJCD勝ち。デットーリが凄いだけと言えばそれまでで、勝春に戻ってどこにチャンスがあるかという話になる。人気が多少出ているようだが、何よりも不安なのは父ガルチの距離適性。ミスプロ系なだけに2500はまったくもって縁がない。それだけでも十分に切れるはず。ただ、ダートを勝っての参戦ということになれば、荒れた馬場はかえって好都合ということもあるが。

11ナリタトップロード
栄光のラストランだったらあまりに格好よすぎる。泣くかもしれない。おそらく今がこの馬にとって一番いい時。ここで勝てなかったらと引退を決めたのも頷ける。しかし、決して相性がいいとは言えない中山で、しかも大嫌いな不良馬場。本来ならば6番人気くらいになってもおかしくないはずなのに、ラストランということでお情け馬券が飛び交って、逆においしいことになっているととらえるべきだろう。勝負の神様は非情なのだな。

12ファインモーション
個人的には神様岡部VS天才武豊で締めてもらいたいのである。この馬はとんでもない器だと思う。牡馬顔負けの体格、そして賢さ。おそらく世界で通用する。7戦7勝で年度代表馬になってほしい。「歴史的名牝の誕生!」スポーツ紙に踊って欲しい文字である。例えばそうなったら私たちは歴史の目撃者になるのだな。そんなドラマがあってもいいじゃない。「しょうがなくの出走」とか「ここには照準を絞っていなかった」とか不安をかき立てる情報がたくさんあるけど、馬はそんなことは思わない。距離がどうかだが、札幌の2600は2分42秒4。これを見る限りではちょっと暗雲が立ちこめる。ただ、底が見えない。一度も本気で走ってないのよね。今まで。

13フサイチランハート
実は冬の馬だと思う。SSと母父リアルシャダイで距離もバッチリなはず。ダイヤモンドS以来パッとしないが、今までのレース惨敗は馬体重のせいだったか?490後半だったら十分に戦えるような気はするのだが。一叩きの効果もありそうだ。あ、そうそう、書くの忘れたが、先週ホワイトマズルで勝ったD.バルジューの「やっぱり今年はイタリアン!2週連続クレードレース制覇!」なんてことも・・・あまりなさそうだけど。

14アクティブバイオ
この馬がしかけが早い最近の後藤には合っていると思うのだ。最近は体が絞れておらず惨敗が続いているが、これだけズブい馬ならば不良馬場も気にならないだろうし、先行しててポッと前に出ることも可能かな。日経賞と同じ中山2500で条件は揃ったと見るべきか。オペラハウスはご存じオペラオーの父と同じで、母父シンボリルドルフは言うまでもなくG1を獲るために産まれてきたような馬。距離もパワーも持ち合わせていそうだ。ただ、ズブい。

○2コイントス
△8タップダンスシチー
▲9ジャングルポケット
◎12ファインモーション
×13フサイチランハート
▲14アクティブバイオ

自信度∞
有馬はやっぱ馬券云々じゃないよ。1年の総決算だもん。
やっぱりファインモーションと心中でしょう。”馬連”で(笑)。

複勝 、13、14
馬連 流し 12−2、8、9、13、14
ワイド 流し 12−2、8、9、13、14
3連複 2−12−8、9、13、14
結果
1着1番シンボリクリスエス
2着8番タップダンスシチー
3着2番コイントス
ファインモーション、いくら強いと言ってもやはり例に漏れずダンチヒ系はこれがあるか。並ばれてまったく伸びずの5着。途中かかってしまった部分もあったように思う。それでも時計はかなりのものなのだから実力はあると思いたい。シンボリクリスエスはしっかりと現役最強馬だったのだな。天皇賞の勝ちや、今はもういないギムレットに敗れたダービーなどを考えれば当然の結果だったか。見事な末を披露してペリエがまたしてもおいしいところをさらっていった。惜しむらくはタップダンスシチーとコイントスの2着3着。縦目のワイドで6000円ついたのになぁ・・・。的中は複勝の1250円だけ。にしても、馬場はかなり回復していたのだな。トップロードは過去4年間で最高順位の4着。ジャングルはもしかして終わってしまったのだろうか、7着。アクティブバイオは12着。あー、そうそう、一つだけ「連続するもの」を忘れていた。「2年連続3歳が勝った」である。まぁ、明日は明日の風が吹くだろう。来年まで、Good Luck!

2002/12/22 その他

面白そうなレースが多いので、ちょいちょい予想していきたい。あまり当たったことはないが・・・;。あまりに面倒なのでコメントはナシ。

★中山 6R ホープフルS
4スズジャパン
6マイネヌーヴェル
8ブラックカフェ
馬連 BOX 、8

★中京 10R 矢作川特別
1タイムパラドックス
2ティエッチマンボ
9ロングセンチュリー
15ロードプリヴェイル
馬連 BOX 1、2、9、15

★中京 11R 中京日経賞
3ラブイズウイナー
7レスレクシオン
10パインアキナ
12フリートマッハ
馬連 BOX 3、7、10、12

★阪神 11R サンタクロースS
5ベネフィシャル
10ニチドウマジック
12ヤングモンタナ
13エイスワンダー ・・・不良馬場でやっと出番が来たゼ。
馬連 BOX 5、1012、13

★阪神 12R 2002ファイナルS
4サイキョウサンデー
10ダービーレグノ
12バイオマスター
15ナムラマイカ
馬連 4、10、12、15
★中山 6R ホープフルS 結果
少頭数ほど荒れるとはよく言ったモノで、6番人気(予想外)と2番人気の決着で3900円。ブラックカフェは4着。

★中京 10R 矢作川特別 結果
タイムパラドックスは1番人気でカタく1着に来ている。

★中京 11R 中京日経賞 結果
パインアキナとフリートマッハが4着5着だった。相変わらず中京とは相性が悪いオレ。

★阪神 11R サンタクロースS 結果
エイスワンダーはまったくダメだったが、ニチドウマジック1着、ヤングモンタナ2着、ベネフィシャル3着でほぼカンペキ。ちなみに、けっこう自信があったのでワイドも押さえていた(笑)。馬連は1230円だが、ワイドは3点的中なので、550円、2300円、5920円と大当たり。この時点で今日は勝ち。って言うか3連複まで押さえてたら万馬券だったね。

★阪神 12R 2002ファイナルS 結果
ダービーレグノはけっこう道悪だし自信あったのだが8着。その他もボロボロ。

・・・さて、今年1年を振り返ると、万馬券的中が4回。狙ってもなかなか当たらない馬単や3連複ではなく馬連での的中というのが私の競馬道という感じがする。まぁレース数からすればそれなりの的中率かな。暮れ正月に的中率でも出してみようかしらん。血統で買ったり距離適性で買ったり時計で買ったり騎手で買ったりと、非常に脈絡のない予想システムを有してる割にはなかなかの数字かもしれない。と自画自賛。

とりあえず、
◆血統・・・他界したSSの血を評価し始めた。種の保存という「神の見えざる手」は絶対にある。その他の種牡馬たちも後継者を作るためにとんでもない馬を産み落とすことだってあろう。それを見極めていきたい。
◆距離適性・・・ペースによってかなり変わるものである。近年の競馬ではむしろ求められるのはスピードで、長距離でもスタミナ馬が絶対勝つなんてことはなくなったように思う。母父の適性はまだかなり信憑性があるが。
◆時計・・・馬場状態によって、競馬場によってかなり変わる。単純な時計比較ではムリが生じる。分かっていたがデータ化するのは難しいのだなこれが。
◆騎手・・・確実に分かったのが、「人気のコーシローと人気薄の和田はゼッタイに来ない」ということだね(笑)。あとは昨年同様、外人ジョッキーには今後も要注意。単なる出稼ぎではない。個人的には、「岡部、80歳まで続けてくれ!」。
ってなところか。

マンハッタンカフェやタニノギムレット、ナリタトップロードといった一線級が惜しまれつつ引退。種牡馬入りとなった。今年デビューした新種牡馬産駒たちの活躍も目覚ましいものがあり、サイクルの早いブラッドの台頭は確実に進んでいるのだな。

ま、私の数ある趣味の中でもかなりのウェイトを占める競馬についての一考察である。